ファミリー・プロット
週刊少年ジャンプ
1992年(短編)
週刊少年ジャンプ
1992年(短編)
週刊少年ジャンプ
1990年(短編)
客の中から獲物となる処女を探すタクシードライバー生活の中、吸血鬼・大神晃は1年振りの獲物となる少女を乗車させる。目的地も告げずに眠ってしまった彼女から血を吸おうとするが、その涙に同情してしまい血も吸わずに自宅に保護してしまう。吸血鬼である事を知ってもなぜか居座ろうとする少女は入院先から行方不明となった人気アイドル松村渚であった……。
何となく吸血鬼ものが描きたくて、考えてたらこんな話になっちゃった。ページが少なくて、話を詰め込むのに結構苦労したけど、労実らず寸足らずな感じになってしまった。単行本に収録するときに、5、6ページほど描き足し、何とか形になったと思う。
週刊少年ジャンプ
1988年(短編)
ロイヤルロマンスを夢見る瀬口将宏はその第一歩として今年のミス青葉大女王とのデートを取り付ける。しかし、将宏の事をパパと呼ぶ女児あんなが突然現れて付きまとい、デートは失敗に終わってしまう。さらにあんなは将宏が最も恋愛対象外としている幼馴染みの杏子をママと呼び、3人で一緒に行動する事となってしまい……。
当時、自分の子供も"あんな"と同じくらいの年頃で、そのわけのわからん言葉や行動に笑いころげる毎日でした。その様子にファンタジーという調味料を加えたら、こんな話になってしまった。子供ネタの宝庫だなぁ。
週刊少年ジャンプ
1986年(短編)
『WJ』1986年6号に掲載。45ページ。『JC1』・『文庫1』・『自選集』に収録されている。『JC1』では最後のハートの表記は白抜きの♡だが、『自選集』では黒塗りの♥となっている。
ネコを主人公とした『鶴の恩返し』のパロディ作品。
掲載されるのがクリスマスシーズンということもあり、山下達郎氏の名曲「雨は夜更け過ぎに雪へとかわる」という歌詞をイメージに、恋愛物でも描こうと思っていた。ところが、できあがった話はクリスマスの雪の日に主人公が死んでしまい、降り積もった雪の上に2匹のネコの足跡が続くというラストの、歌詞とはかけ離れたものになってしまった。何でかな~?
週刊少年ジャンプ
1985年~1991年
新宿駅東口の伝言板に「XYZ」と書き込むことで現れるスイーパー・シティハンター。腕は立つけど無類の女好き・冴羽獠と、そのパートナー・香のドタバタコンビが、美人依頼人にもっこりしながら仕事を果たす。単行本累計4600万部、今なお愛されるアクションコメディ。
『CAST'S EYE』の次の連載がこの作品です。この作品で、読者は、僕の描く女性が見たいのかなぁ…って思ってて、思えば相当数の美女が登場しましたねぇ。まあ有名になってしまったあの<<もっこり>>は、最初、下品かなぁと少し抵抗があったけれど、毎回実は、自分自身も楽しんで描いていたことは確かです(笑)。ともかく、僕の作品の中で一番長い作品なので、自分を少し褒めてあげたい(笑)なんて。
フレッシュジャンプ
1984年(短編)
前作が好評だったため、それに応えて描いた続編。"45枚で"との依頼だったが、スケジュールなどの問題により33枚で勘弁してもらった。そのため、内容がキツキツになってしまったが、けっこう楽しんで描いた記憶がある。これらの2作品の読み切りで、『CITY HUNTER』の基本形はできあがり、『CAT'S EYE』連載終了後、すぐに連載へとなった。
週刊少年ジャンプ
1983年(短編)
これを描くためにわざわざアメリカへ行き、銃を撃ちまくったり、コンバット・シューティング・スクールに1日入学したりした。その成果が、存分に作品中に生かされて…いない怪作。作品を描いた苦労はまるで覚えていないのだが、その強行軍の取材で心身ともにボロボロになったことは、よく覚えている。
週刊少年ジャンプ
1982年(短編)
当時のジャンプ愛読者賞のための読み切り。
キャッツアイのスペース・オペラ版みたいな内容。ブラックホールの無尽蔵のエネルギーを利用し最終兵器を造ろうとしている帝国軍の陰謀を、連邦軍に雇われた女泥棒が阻止するという、ムチャクチャな話。
「キャッツアイ」の連載を始めたばかりの頃で、連載自体のペースもつかめていない状況の中、強行軍の執筆となった。集英社おかかえの缶詰ホテルで、連日の徹夜状態で仕上げた。
締め切り二日前の朝。気分転換にと、アシスタント達をホテルから近くの喫茶店に連れ出した。そこで、一人のアシがぽつりと「間に合うんスかね…」。その時点でまだ半分も原稿はあがっていなかった。彼らにしてみれば当然の不安。「間に合わせるんだよ…」と俺もぽつり。一同、ただ黙々と草を食ってるみたいな顔をしてモーニングを食べた。あのときの店内の俺たちの周りを取り巻く鉛のように重い陰鬱な空気と、対照的な眩しい朝日のさす町並みの景色を、今でもよく覚えている。
週刊少年ジャンプ
1981年~1985年
喫茶店「キャッツアイ」を営む美人三姉妹、泪・瞳・愛。彼女たちの裏の顔は、美術品をターゲットにする怪盗・キャッツアイだった。瞳の恋人で警察官の内海俊夫は、その正体を知らぬままキャッツを追う……。華麗なる三姉妹のアクションと、瞳・俊夫の恋模様が交錯する北条司の連載デビュー作。
この作品は、当時、大学の卒業製作が終わった時期に描きはじめた作品です。当時は、地方都市で地道にコツコツと短編を発表する漫画家でいいや!なんて虫のいいこと考えていたので、連載が決定したときは、腰を抜かしました。もう、連載中は、人気とか考える暇もないほど、本当に、ひたすら馬車馬のごとく漫画を描いていましたねぇ。絵はいま見ると未熟で(あ~恥ずかしい!)、自分としては、修行しながら漫画を描いているような状況でしたから。
原作:渡海風彦
週刊少年ジャンプ 1981年(短編)
原作つき、ハチャメチャ刑事物。
連載の勉強をしろ、と担当にこの原作を押しつけられ、三話のネームをその原作からおこした。そのうちの第一話を読み切り用として描いたのがこれ。
そのため、読み切りとしては中途半端な内容となった(急なことだったし、ネームを描き直す暇もなかった)。主人公のハチャメチャ加減は、今みると「冴羽リョウ」の原型の原型といったところかも。
まだ、この頃は福岡の学生(大学四年)だった。卒業製作や大学祭など大忙しの時期で、その合間をぬって下絵を描いた。いざペン入れというときに、やはり無理がたたってインフルエンザで倒れた。何とか起きれるようになったときは、締め切り三日前!!
急遽、次原隆二君や友人に手伝ってもらい、まだ熱の下がらぬ体で三日間徹夜して仕上げた。原稿を東京に航空便で送ったあと、ぶっ倒れ、再び寝込んだ。
締め切りの非情さをはじめて実感した。
あらすじ/北条司のコメント
あらすじ
写真家の秀幸は婚約者として玲子を息子の和也に紹介するが、和也は独占欲から玲子に反発し、家を飛び出す。後を追いかけようとした秀幸は階段から転落し、記憶喪失となる。最愛の人物から他人の様な目で見られる辛さを共感し、和也は徐々に玲子と打ち解けていく。
北条司のコメント
何だか俺のマンガって記憶喪失ものが多い。
『CAT'S EYE』でも『CITY HUNTER』でも何度となく記憶喪失ネタが出てきた。この作品はその集大成(?)かも。ま、とにかくこれを描き終わったとき、もう記憶喪失ネタはやめようと決心したのだった。予断だが、この『ファミリー~』と『TAXI DRIVER』、『ネコまんま おかわり』をわがスタッフは「冴羽リョウの店子シリーズ」と呼んでいる。いずれも冴羽リョウのアパートの住人たちの話で、なかにはリョウたちがチラッと出ていたりもする。